大げさかもしれないが、図書館へ行くたびに韓国文学の棚がじわりじわりと広がっている気がする。
読んだことがある韓国文学は、数年前にブームになった「82年生まれ、キム・ジヨン」だけ。韓国文学は本の装丁も翻訳されたタイトルもおしゃれなイメージ、それ止まり。
ハン・ガンさんのノーベル賞受賞の記事を読んで、すごく作品を読んでみたくなった。恥ずかしながら、ハン・ガンさんのことは知らなかった。
本屋がある街じゃないので、まずは図書館でチェック。うん、予想していた通りすべて貸出中。
なので、韓国文学にふれる前に、ハン・ガンさんなど韓国文学を日本語に翻訳されている斎藤真理子さんの著書「隣の国の人々と出会う」を読んだ。
翻訳家さんご自身が翻訳された作家や言語について話す本が好きで、この本からも韓国語の面白さや翻訳家目線の韓国の作家について知ることができた。でもそれ以上の収穫が、韓国の社会が少しだけぼんやりとわかったこと。ほんとうにぼんやり。
特に印象に残っているのが、韓国の街には詩が溢れていること。
正方形の付箋に気に入った詩を書いて、カフェの壁に貼ったりするのは定番だ。
地下鉄の駅のホームドアに有名な詩が刻まれている。ソウルのど真ん中の大広場に面した大型ビルの壁にも、掲示されている。
隣の国の人々と出会う」P99
最近ハマっていま2周目を楽しんでいる「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で1番好きなシーンでも、詩が出てきた。
女性が3人集まっていて1人の女性が人権系の女性弁護士に「先生の好きな詩を教えて下さい」とたずね、弁護士が手帳をひらいて朗読する。
お気に入りの詩を手帳に控えて、披露することがある・・・なんて素敵なんだろう。
本の中では、どうして韓国では詩がよく読まれるのか、についても斎藤さんの実体験に基づいて紹介されていた。名前が上がっていた作品もすべて気になる・・・
どんどんと隣の国が気になってきた。
そういえば、1番好きなPlaylistをまとめているのは韓国人で、好きなVlogerは韓国在住(韓国人もいれば、韓国在住の海外出身者もいる)。
いつか行きたい、韓国。それまでにハン・ガンさんの本も読みたい。
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この本は「あいだで考える」というシリーズ本らしい。刊行ラインナップの文字列を読むだけで興味がある本ばかり・・・!
Webサイトを見るとますます気になる。好きなクリエイター香山哲さんも装画で参加されている。
薄くて小さいけど満足感がある本って最高じゃないですか?
まとめ買いしよう。お給料日が来たら・・・(月末のため金欠)